母になってからの「一人時間」の贅沢さ
子供を持ち親になると、自分一人で好きに過ごせる時間の価値が変わる。思い返せば独身時代は誰に気兼ねすることもなく、誰に調整することもなく、誰にも申し訳なさを抱えずにすきに時間を使えた。そのなんと贅沢なことか。一人で過ごすことに罪悪感なんて持つ意味が分からなかった。
子供を持つと変わる。
平日仕事をしているため最低限の家事で家を回すのが精いっぱい。大物洗濯物を複数回に分けて洗濯機で回して干したり、靴を洗ったり、部屋中に掃除機をかけたり作り置きをしたり、衣替えをするなんてことは土日に振り分けられる。
ここでも、1歳3歳とともにワンオペでこれらの家事をするのは一筋縄ではいかない。自分が家事する同じ空間に連れてくるのだが、ちょこちょこ目を離しても危なくない環境かを確認し、二人のけんかの仲裁をしつつ、すべき仕事を進めていくのである。
世のお母さん(お父さん)、お疲れ様。笑
自分の誕生日に一人時間
前置きはさておき。誕生日近かったので夫の了解を得て自分だけの自由な時間を一日もらった。前日からウキウキ。何をしようか、どこに行こうか。
ふと考えた。いったいどう過ごせば、一日が終わって眠りにつくとき「今日は贅沢な時間の過ごし方ができたな、こんな風に過ごせるとはめったにないな」と特別感を味わえるのか、と。
何しよう?自由すぎるゆえ、迷うー
常日頃から、一人の自由時間がもらえたら…と妄想を繰り広げつつ子供たちとの土日を楽しんでいるわけだが、いざ自由な時間が手に入るとなるとすべきことを悩んでしまう。
・ジムで思う存分運動する
・ゆったりお風呂に入って自分メンテ
・昼間からお酒を飲みながら音楽を流して料理する
・クローゼット、キッチンを整理整頓する
・子供たちの衣服などを片付ける
・掃除する
おっと、気を抜くとすぐ「母業」を少しでも進めて平日の負担を軽く…という思考になってしまうが、そうではなくて自分のために時間を使いたい。もう一度思考の軌道修正をして…
・ストレッチ、ヨガで体メンテ
・アマプラで映画でも?
・むしろ5,6年ぶりに映画館行っちゃう?
・電車でぶらり下車して素敵ランチ?
・ホテルランチかアフタヌーンティーでも?
・整体、マッサージ、ヘッドスパ?
・洋服などの買い物…?
突き詰めるところ
本当にやりたいことは私の場合「運動」と「体メンテ」である。運動に対する義務感は今は全くない。心からやりたいこと。汗をかいた後のすっきり感、爽快感、充実感、幸せ感は何にも代えがたい。一番のストレス発散である。当初は産後半年くらい経ったころ、「そろそろダイエットもかねて運動し、筋肉をつけて体力をつけなければならない」という焦燥感と義務感から宅トレを始めた。Youtubeや筋トレアプリでコツコツ日課として継続し、7,8カ月たつとそれが当たり前になり、1年を超すとやらないと気が済まないようになっていた。やらない日が続くと感覚で体が重い、動きづらいと感じ、うずうずしてくる。子供たちも私がイライラしていると「運動してきていいよ」とジムへ送り出そうとしてくる笑
育休中、充実感をくれた運動
自分自身にちょっとした課題を課し(=毎日軽い運動をする)、それを30分でも取り組んで達成したことに充実感を得ていた。育休中のすべて毎日の時間を自分がコントロールできる期間において、明確な課題設定をし、達成する、みたいなことをせずには育児という毎日同じことの繰り返しの中で自分を保つことが私には難しかったと思う。毎日ブランクのスケジュール。子供の昼寝の時間、ご飯の時間は決まっている。それ以外は自由。運動と通信制大学の教職課程の勉強が、赤ちゃんとの日々に充実感を与えてくれた。
いつもできないこと=特別感
結局、いつもいけない場所に繰り出すことが「特別感」につながると考えて、一人贅沢ランチ+映画を見に行くことにした。これが大正解。
自分が今、心から食べたいものを自分だけで食べに行く。その前に普段いけないカフェに行ってコーヒーを飲みながら読書して。ランチも自分のペースで、熱いものを熱いまま堪能できて。その後、身軽にミニマムの荷物だけで颯爽と歩きながら映画館まで歩き、ゆったりと映画を見て。
友人と過ごすのも好き。家族と過ごすのも普通の体験が特別になる魅力を家庭をもって知った。でもやっぱり自分だけの時間も最高!!!!!!!!!!!!
自宅のリビングで、好きなご飯を買ってきてお酒も少し飲んじゃったりして、ゆったりお風呂に入ったのちアマプラで鑑賞会をするのも楽しいと思う。コスパ的にも最強だったかもしれない。でもこれは外に繰り出した時のような充実感、特別感はなかったな。
15年後くらいには、いつでもどこでも子供と一緒だった日々に戻りたくて仕方ない気持ちになったりするのかな。もう一度、何でもない家事やごくごくフツーのerrandsを子供としたいなーなんて思うのかな笑 信じがたくて想像できないけど。スーパーに一緒にくっついてきてほしいな、なんて思う日が来るのだろうか。人間、その道を通ってない時には、なかなか想像できないもんだな。
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