子供をもって、変わった視点

それは、

教室に通うどんな生徒も

研修を進めている新人アルバイト講師も

中途採用された職員も

全員が間違いなく誰かの最愛の娘であり、息子であるということ。

自分の子供を持つ前は、この視点はなかなか実感として持てていなかった。クラスでうるさく、何度注意しても真剣さに欠く生徒に対し、「迷惑だな」という感情ばかりがわいた。なかなか研修が思うように進まない職員に対して、もどかしさを感じた。大人だろ、と。やるべきことやって来いと。

でも人にはそれぞれの個性がある。生徒の問題行動の背景には、弱い心がある。大人も同じ。誰にだって得意不得意があり、特性がある。よさを見つけ、伸ばす声掛けで、自信ややる気につながると人はガラッと変わる。

自分の子供が、どんな講師から指導されたいか。苦しいとき、どんな言葉をかけてもらいたいか。それを想像すると、以前の私には愛情が足りていなかったなと思う。

生徒に対して教育するのと同じように、新人講師を指導する。自分の子供が、彼らのように苦戦するとき、こんな指導者に出会ってほしいと思う人物像を意識して接し方を考える。

この視点が足りない私は、何人か生徒を悲しませてしまったな。その親御さんにもさみしい思いをさせてしまったな。厳しさが愛だと思って自分の正義を振りかざしていたな。もう少し温かく包んであげられる心の余裕と懐の深さが必要だったな。今でも思い起こされる生徒の顔がある。

これまでは英語教育に夢中だったけど、今はプライベートで子育て・社内採用に携わる中、人の成長と可能性そのものに興味が出てきている。どのようなアプローチで人のモチベーションに火をつけられるのか。理解を助けられるのか。その人らしさを輝かせられるのか。

母の視点で、我が子を励ますように指導したいと感じる今日この頃。

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